フラッシュプリントとは?
入射光を再帰反射して異なるデザインが見える手品印刷技術です。 スマートフォン・デジタルカメラでフラッシュ撮影をするとその光に反射し、隠された絵柄・文字を発光させてカメラに記録させることができます。
※ヘッドライトで見てもチェンジング致します。
①トリガーについて
フラッシュプリントの隠しデザインを出現させるためのトリガーは「目線上にある再帰反射光」となります。フラッシュ撮影したり、ライトの光を目線に合わすことで隠れたデザインが見えます。
②技術概要|製品仕様について
再帰反射とは、ふつうの反射と異なり光がどのような方向から当たっても光源に向かってそのまま反射するように光学的に工夫した反射方法です。Flash PRINTは再帰反射機能を備えたシートとSO-KENが開発した『色と光の錯視効果を計算した積層構造のデータ』でプリントされた印刷物で異なる2つのデータに切替えができる特許商品となります。
再帰性反射 ※フラッシュプリントが該当 | 乱反射 |
当たった光を光源へ向けてまっすぐに反射するので、ドライバーから見ると明るく光って見える。 | 一般的な光の反射。当たった光は表面の凹凸によってバラバラな方向に拡散してしまう |
再帰反射 ※フラッシュプリントが該当 | 乱反射 | 鏡面反射 |
面に反射材がある場合 | コンクリートや布などのザラザラした表面など | 鏡や金属などの表面など |
色と光の錯視効果を計算した積層構造のデータについて
再帰反射シートの上に印刷された非透光性インクの通常デザインと、光を照射した時に再帰反射する透光性インクのデザインと、1つの媒体で2つの異なるデザインを見ることができるインクジェットのみで完結する特殊配置プリンティング技術です。
隠しデザインが見える仕組みについて
隠しデザインは、フラッシュ撮影時などの再帰反射された「光」で再現されます。黒い光は存在しないため光らない部分を黒と認識します。
白い光を入射してカラーインクを透過し色付きの光が再帰する
インク仕様及び耐候性について
ミマキ純正エコソルベントインクCMYKW使用
耐候性 |
屋外に曝露するために、光や雨、風といった環境、材料と弊社インクとの相性等、複数の条件が重なるため、大きく変化します。SS21/ES3/Eco-HS1/HSインクに関しては、キセノンアークウェザオメーターにて照度180W/m²、1560hrの照射、120分照射中18分間噴霧サイクルにて、大幅な退色が生じない事を確認しております。 |
フラッシュプリント製品仕様 | |
インク | 屋外用油性インクです。 |
用紙 | 屋外用紙です。 ※用紙の仕様については「価格、見積りページ」でご参照いただけます。 |
③設置・利用に関する注意点
フラッシュプリントの耐久期間 |
屋外約3年です。 |
ギミック演出に適した使用環境の明るさ
屋内、屋外問わず1600ルクス以上の照度がある環境下では隠しデザインが見えにくくなります。
参考 | |||
屋外 | 自然光による照度 | 晴天時 | 約100,000ルクス |
曇天時 | 約30,000~70,000ルクス | ||
雨天時 | 約10,000~30,000ルクス | ||
晴天時の日没 | 約100~500ルクス | ||
満月の夜 | 0.2ルクス | ||
屋内 | 人工光による照度 | 商業施設 | 約500~1,000ルクス |
ミュージアム | 約50~500ルクス |
環境の明るさによる隠しデザインの見え方の違い
同じ出力物でも環境の明るさによって結果が変わります。昼間の屋外ではギミック再現はできません。太陽光の下および明るすぎる環境ではチェンジング効果が低下します。
デザインデータ | |||
通常時に見えるデザイン | 隠しデザイン | ||
視認するための光源 | 室内光や自然光 | フラッシュ撮影時などの反射光 | |
特徴 | 環境光の明るさで「色による再現」を認識します。 | 再帰反射の「光による再現」を認識します。 | |
視認性 | 明るい空間 | 昼に見る色と同様、 周りが明るいと視認性が上がります。 |
昼に見る光と同様、 周りが明るいと視認性が下がります。 |
暗い空間 | 夜に見る色と同様、 周りが暗いと視認性が下がります。 |
夜に見る光と同様、 周りが暗いと視認性が上がります。 |
|
フラッシュ撮影時 | 明色部分 | 残りやすくなります。 (隠しデザインの見え方に影響が多い) |
強く光ります。 |
暗色部分 | 見えにくくなります。 (隠しデザインの見え方に影響が少ない) |
光が弱まります。 |
上記のデータの組み合わせによるフラッシュ撮影時の見え方 | ||
暗い空間(目安例:夜間の街灯下)では | 標準的な空間(目安例:百貨店売店内)では | 明るい空間(目安例:パチンコ店内)では |
「光による再現」の見え方が勝ちます。 | 混ざります。 | 「色による再現」の見え方が勝ちます。 |
※暗い空間では「色による再現」の視認性が低く、「光による再現」の視認性が高いため、通常デザインに対し隠しデザインがより見えやすくなります。 | ※明るい空間では「色による再現」の視認性が高く、「光による再現」の視認性が低いため、通常デザインが残りやすくなります。 |
入射角度に再帰反射する
光の入射角に対して同一方向に再帰反射致します。光を照射していない場合や照射光の角度と異なる場所からは視認することができません。
入射角による隠しデザインのネタバレについて
一般的な明るい環境では必ず照射光(照明)が存在しております。その照射光(照明)と同一線上に目線が来ると隠された反射光が見えてしまいます。技術特性上、避けられない現象となります。
施工、設置、使用環境について
その他、施工上の注意やスマートフォンの機種によるフラッシュ撮影時の見え方の違いなど以下のページに詳しくまとめています。
④デザイン込みのフラッシュプリントのご案内
「デザイン込みでお願いしたい」、「既存のデザインから選びたい」、「レンタルで考えている」などのご要望の場合は、ハンズプロ様のウェブサイトで優れたデザイン作品のフラッシュプリントの購入、レンタルが出来ます。既存のデザイン群から好きな作品を選んで購入 or レンタル。トリックアートのような作品から季節イベントに使える作品まで幅広く取り揃えています。
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※ハンズプロ様のサイトへ移動します。