ブラックライトプリントとは?
ブラックライトを照射するとフルカラーで発光するインクを使った手品印刷技術です。 印刷物が発光する事で幻想的なビジュアル再現になります。色再現性の高さから立体的に見え、白紙の部分から鮮やかに光るビジュアルが現れる様は圧巻です。
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①トリガーについて
ブラックライトプリントの隠しデザインを出現させるためのトリガーは「ブラックライトの紫外線」となります。ブラックライト照明やハンディUVライトの紫外線に反応することで隠れたデザインが発光します。
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②技術概要|製品仕様について
紫外線の375nm付近の波長に反応して、それぞれ赤、青、緑に自発光する3種類の顔料を基とした特殊インクでの印刷技術です。印刷面にUVライトの紫外線を当てると無色からフルカラーに発光し、遮断すると無発光状態に瞬時に戻ります。UVライトを照射し続けている間は光り続けます。
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弊社開発のインク
ブラックライトプリント製品仕様 | |
インク | 屋内用水性インクです。 |
用紙 | 内装用紙です。 ※用紙のほか生地もご用意しています。 ※用紙別の仕様については「価格、見積りページ」でご参照いただけます。 |
隠しデザインの色再現について
ブラックライトプリントは、RGBで発光するブラックライトインクで印刷します。テレビモニターやPCモニターなどと同様に加法混色(RGB)で色再現するため何も発光していない状態の黒色をベースとし、RGBの光が重なるほど白に近づき最も光が重なっている状態は白色となります。一般的なCMYK印刷の色再現は何も印字されていない状態が白、最も色が重なり合った状態が黒になるため一般的な(CMYK)印刷物とは色再現が逆になります。
ブラックライト照明による色の見え方の違い
ブラックライト照明のピーク波長によって同じ印刷物でも色の見え方が異なります。そのため使用する照明のピーク波長に合わせた色再現の設定で印刷をします。
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印刷用データ<A>
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実際の印刷結果<B>
検証方法 | 1. | 印刷用データ<A>をそれぞれに異なる設定をする。 |
左:蛍光灯複波長352用に設定 | ||
真ん中:LEDピーク波長365用に設定 | ||
右:LEDピーク波長375用に設定 | ||
2. | ブラックライトプリントで印刷。印刷結果は<B>。 | |
3. | LEDピーク波長365nmのブラックライト照明で照射し撮影。 | |
結果 | LEDピーク波長365nm照明の環境下ではLEDピーク波長365nmの設定以外は元データと色味が違うことがわかる。 |
③設置・利用に関する注意点
推奨する照明について
フルカラー再現には、ピーク波長365~375nmのUV-LED、または蛍光灯複波長352nmが適しています。100円均一で販売されているようなピーク波長が400nm付近の長波長タイプのブラックライトは赤色を視認出来ませんのでフルカラー再現時には非推奨となります。また太陽の紫外線には反応しません。
発光させるための紫外線 | 寸評 | |
UV-LED | ピーク波長365~375nm | 隠しデザインのフルカラー再現に適しています。 |
ブラックライト蛍光管 | 蛍光灯複波長352nm | |
長波長タイプのブラックライト | ピーク波長400nm付近 | 隠しデザインの赤色を視認できません。 そのため隠しデザインのフルカラー再現は出来ません。 |
太陽の紫外線 | 隠しデザインは発光しません。 |
屋内、屋外での視認度について
ブラックライトプリントの隠しデザインは一般的な光の見え方と同じく、設置環境の明るさが隠しデザインの発光の視認度に影響します。また暗い環境間であればあるほど紫外線強度が弱い照明でも視認しやすくなります。
設置環境 | 隠しデザインの視認度 |
明るい | 下がる |
暗い | 上がる |
紫外線を連続照射する場合の耐久性について
ブラックライト照明を連続照射した場合や、屋外設置した場合での耐久性です。UVハンディライトを使う屋内展示では連続照射する環境ではないため耐久性は下記の表よりも大きく上がります。
使用環境 | 退色までの日数 |
仮に屋内設置でブラックライト照明を連続照射した場合 | 約2~3年 |
※40w蛍光管相当の紫外線を照射距離180cmで1日8時間照射した場合 | |
仮に太陽光の紫外線影響を受ける屋外に設置した場合 | 約1日 |
※真夏の昼12時程度の紫外線量を浴び続けた場合、約5時間で発光輝度が半減 |
退色日数の定義 | 色のバランスが崩れフルカラー再現できなくなる日数としています。 |
単色での使用や使用する色によって表記日数より伸びる場合があります。 | |
色別の退色速度の違い | 各色で退色のスピードに違いがあります。 赤色、青色、緑色の順で発光輝度が下がります。 |
紫外線を連続照射する場合の退色の検証について
下記の検証は連続照射での使用を想定した場合の退色日数となります。空間演出で連続照射を想定している場合、連続照射を避けたり照射距離を伸ばすことで退色日数を延ばすことが出来ます。
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印刷物と照明の距離 | 30cm未満 |
1日の連続照射時間 | 8時間 |
退色する日数の目安 | 約15日 |
電飾看板など照明が近くなってしまう環境下での使用は、スポットイベントなどが適しています。 |
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印刷物と照明の距離 | 30cm以上80cm未満 |
1日の連続照射時間 | 8時間 |
退色する日数の目安 | 約90日~180日 |
印刷物と照明の距離が30cm以上離れると、緩やかな退色スピードになります。 |
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印刷物と照明の距離 | 80cm以上 |
1日の連続照射時間 | 8時間 |
退色する日数の目安 | 約180日~365日 |
壁紙など空間演出、壁面装飾などで連続照射した場合の目安となります。 |
検証環境 | ||
検証に使用した用紙 | 検証に使用した照明 | |
しらおい上質紙 | 【普及版タイプ 18/G13】375nm 40形 直管形LEDブラックライト蛍光灯 | |
紫外線強度 | 発光スペクトル | |
66μW/cm² | 375nm | |
※2010年10月の検証 |
紫外線強度について
照明の紫外線強度(μW/cm²)によっても退色日数は変わってきます。暗い環境下では少ない紫外線強度の照明で充分な効果が得られるため退色日数が伸びます。
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暗い環境下では紫外線強度が弱くても効果が得られ、退色日数が延びる
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明るい環境下では紫外線強度が強くないと効果が得られないため、退色日数が縮まる