ベローズプリントとは?
見る角度(左右・上下)を変えることで全く異なるデザインへ切り替わる手品印刷技術です。 レンチキュラーレンズを使わず、積層印刷により完結することから大判生産が容易で設置施工性にも優れた製品となります。ある一定の角度から見ることによって、2種類の絵柄が入れ替わります。
電照3面ベローズはこちら
①トリガーについて
ベローズプリントの隠しデザインを出現させるためのトリガーは「見る角度を変えること」となります。移動したり、覗き込むことで隠れたデザインが出てきます。
レンチキュラーレンズを使用しないメリット | |
一般的なサイン出力同様に | 大きさ制限が無い |
巻けるので輸送や施工が容易 | |
紙に印刷するだけで完結するので | 軽いので設置場所に制限や転倒事故などの心配がない |
製造でロスが少なく再出力も容易 | |
1枚から安価に作れる | |
撤去も容易でゴミが少ない | |
目の焦点が合わない等の不快感が無い |
レンチキュラー印刷はレンズがあるため巻取りできません
ベローズプリントは一般的なサイン同様巻取りが出来ます
レンチキュラー印刷が抱える課題 | |
重量による掲出場所の制限 | レンチキュラーレンズは樹脂で出来ており、サイズが大きくなるほど重くなるため掲出できる場所が限られたり、骨組みを作りシートを支えるための作業が必要になる場合があります。 |
高価格 | 1枚2枚の小ロット対応ができない場合が多く小ロットの場合でも必要以上の商品が納入され、結果割高になる場合があります。 |
大きさによる運送費の課題 | 一般的なサインのように巻いて輸送できないため運送費が割高になります。 |
普及の妨げになっていた上記の問題を解決すべく、ベローズプリントがご活用頂けます。 |
レンチキュラーレンズ(ベローズプリントでは不要)
レンチキュラーレンズ(ベローズプリントでは不要)
②技術概要|製品仕様について
蛇腹折りにして見る角度を変えることで異なるデザインになるギミックは昔からあります。BELLOWS PRINTは上記のような蛇腹ギミックをミクロの世界で再現した印刷技術です。UV硬化型インクを使った積層印刷で実施できる特殊データ校正を用いた特許商品となります。
近年UVプリンタの登場で2.5D(厚盛)のプリントが容易になりベローズプリントが誕生しました
UV照射で瞬時に硬化させるUVインクを何層にも重ねてプリントすることで表面に凹凸感を出す「厚盛り印刷」。サイン商材となるため生産スピードが遅い3Dプリンタではなく2D平面プリンタでの実現が必須です。しかし2D平面プリンタでは高さ方向に移動できない制限や異なる多層のデータを処理する能力に限界があるため生産確立は困難でありました。SO-KENでは特殊なデータ作製方法を開発し先述の課題を克服しベローズプリントの生産確立に成功しました。
※液体インクを硬化させて印刷するUV硬化型プリンタを使用
インクジェットプリントのみで完結する特殊積層プリンティング技術
インクジェットUVインクを積層し上記のような蛇腹ギミックをミクロの世界で再現した印刷技術です。
※特許出願済み
インク仕様及び耐候性について
ミマキ純正UV硬化インクCMYKW使用
耐候性試験条件 | ISO11341 1 | 放射照度 | 60w/ ㎡ 常時照射 |
ブラックパネル温度 | 65 | 試験槽温度 | 38 |
相対湿度 | 70% ※1年相当 =500 時間(参考値) |
2時間毎に18分間シャワー |
ベローズプリント製品仕様 | |
インク | 屋外用UVインクです。 |
用紙 | 内装用紙です。 ※用紙別の仕様については「価格、見積りページ」でご参照いただけます。 |
③設置・利用に関する注意点
ベローズプリントの耐久期間 | |
屋内 | 約3年です。 |
屋外 | 約半年です。(※1) |
※1.2023年6月時点の評価値となります。耐候性試験継続検証中となります。 |
構造による見え方
表面は規則的な凹凸になっています。底面に印刷されている2種類の絵柄を間引きにして、凸を利用して見える領域を調整しています。
左側から見たイメージ / 正面のイメージ(左右の絵柄が混じって見えます)/右側から見たイメージ
正面斜めからのイメージ / 拡大イメージ
視認パターン
一定の角度から見ることによって、2種類の絵柄が入れ替わります。
左側側面から見た状態
赤色の絵柄が見えます。
正面から見た状態
赤色、青色の両方の絵柄が見えます。
右側側面から見た状態
青色の絵柄が見えます。
角度について
ほぼ1つのデザインだけが見える角度は約38°となります。38°を境にもう1つのデザインと重複して見え、中央で5:5となります。
※色やデザインによって誤差が生じます。
ベローズプリントの角度(通常タイプ)
検証
凹凸のある印刷物の表面を、どのくらいの強さで擦ってみたら傷がつくのかを検証してみました。