ハイドロプリント

データ作成方法

ハイドロプリントのデータの配置と見え方

ハイドロプリントは、水に濡れると乾燥時には見えなかった隠しデザインを見せることが出来ます。また「CL」というレイヤーの中にデータを入れることにより、乾燥時、湿潤時どちらでも常時見えているデザインを作ることが出来ます。

「O」レイヤー
乾燥時に見えるデザイン
「U」レイヤー
湿潤時に現れる隠しデザイン
「CL」レイヤー
常時見えているデザイン

例えば、上記のような組み合わせでハイドロプリントのデータを作成するとします。

ハイドロプリント

乾燥時の見え方

ハイドロプリント

湿潤時の見え方

水に濡れると、白色の花びらの部分から隠しデザインが見え、まるで本当に水で透けたような表現になります。

ぬり絵のような表現 デザインが付け足されるような表現
乾燥時の見え方 湿潤時の見え方  乾燥時の見え方 湿潤時の見え方

ハイドロプリントは、普段見えているデザインの白色または淡色部分に、隠しデザインが付け足されるチェンジングが基本となります。普段見えているデザインの濃色部分と重なる部分は、隠しデザインが現れても見えません。これは普段見えているデザインが消えるわけではないからです。また、ネタバレ防止のため隠しデザインにはストライプ加工が入ります。

ハイドロプリントのデータと仕上がりの比較

元のデータ  
湿潤前用   湿潤後用
実際の仕上がり  
湿潤前   湿潤後
    ※画像の右部分のデータにない白い部分は、水の反射が写真に映りこんだものです

データ作成方法|ハイドロプリント

基本のデータ作成方法(Illustrator AI形式)   
基本的なデータ作成はIllustrator AI形式で行います。aiファイルで作成してください。「P」、「T」レイヤー以外はラスタライズ(ビットマップ化)してください。
ラスタライズ(ビットマップ化)の方法   
データに関しまして   
データ内のアートボードは1つでお願いします。アートボードの中に、複数のデータ、複数のトリムマーク(トンボ)を配置できます。必ず該当するレイヤーにデータを配置してください。   
カラーモード   
カラーモードは、CMYKカラーにしてください。
※RGB・特色カラーは使用しないでください。   
Illustratorのレイヤーの配置順   
ハイドロプリント レイヤー作成の注意点

必ず上から「P」、「T」、「CL」、「O」、「U」の順にしてください
「T」や「CL」がデータ上で不要な場合もレイヤーは必ず作成してください。
ロックは必ず外してください
レイヤー名はすべて半角の大文字にしてください
ハイドロプリント P 「P」レイヤーを作成し、塗り足し部分までを長方形ツールを使用し枠で囲んでください。囲った部分がデザイン変化が可能範囲です。積層レス演算データ処理(裏面のストライプ加工)を行います。
ハイドロプリント T 「T」レイヤーを作成しトンボ(トリムマーク)を配置してください。トンボ不要な時でも「T」レイヤーは作成し表示させてください。 
ハイドロプリント CL  変化前、変化後とも常に見せたい文字やデザインを配置してください。このレイヤーのデータと重なる部分の「U」レイヤー、「O」レイヤーのデザインは見えません(このレイヤーのデータが見えます)。透明効果は使用しないでください。
このレイヤーのフォントサイズ 10pt以上
ハイドロズプリント O   「O」レイヤーを作成し、普段見えるデザインを配置してください。 「U」レイヤーと重なる変化させたいデザイン部分は、白色または淡色(カラー濃度を40%以下)に設定してください。カラー濃度が40%を超える部分は、水に濡らしても隠しデザインが見えません(変化しません)。
ハイドロプリント U   「U」レイヤーを作成し隠しデザインを配置してください。 
仕上がり ネタバレ軽減のためのストライプ加工が入ります。メディア、インクの特性上、印刷外側の約2mm~5mm部分は無印刷の領域となります。現時点では、隠しデザインのフチなし印刷はできません。あらかじめご了承くださいますようお願いいたします。
このレイヤーのフォントサイズ 40pt以上
※40pt以下での生産が必要な場合はご相談ください
解像度   
原寸300dpiが目安です。解像度300dpi以下の場合は画像が鮮明に印刷できない場合がございます。 
文字・フォント   
アウトライン化を行ってください。フォントサイズは各レイヤーをご参照ください。
保存   
ファイル名は英数表記にしてください。    
印刷可能範囲   
B1サイズ以内    
版ズレについて
ハイドロプリントのギミックの性質上、通常時のデザインと隠しデザインにおいて若干の版ズレが生じます。可能な限りズレを最小限に抑えるよう努めていますが、現状「3mmまでのズレについては仕様」とさせていただきます。予めご了承ください。

Pレイヤーの作成について

  • 緑線はアートボード領域
  • 赤線はストライプの入る領域(Pレイヤーの囲い)

フラッシュプリント作り方 フラッシュプリント作り方 フラッシュプリント作り方 フラッシュプリント作り方
良い例 悪い例
Pレイヤーの囲いが、塗り足し部分含みトンボより内側にある。 Pレイヤーの囲いに塗り足し部分が入っていない。 Pレイヤーの囲いとアートボードが同じサイズ。 Pレイヤーが長方形でない。

Illustrator AI形式以外でのデータ作成について

データが画像のみの場合、Illustrator AI形式以外でもご入稿いただけます。

対応フォーマット
PSD形式、TIFF形式、JPEG形式
データ
普段見えているデータと隠しデータの2種類のデータを用意してください。普段見えているデザインの濃色部分は水に濡らしても隠しデータは見えませんのでご注意ください。
普段見えているデータには「オモテ」、隠しデータには「ウラ」とご記載ください。
「オモテ」と「ウラ」のデータは全く同じ大きさにしてください。異なるサイズのデータは承ることが出来ません。
注意点
入稿データそのままで出力いたします。ご入稿いただいたデータが小さい、解像度が荒いなどの原因によって、出力結果の画像が荒くなることがありますのでご注意ください。

データ作成のヒント|ハイドロプリント

ぬり絵のような表現をする場合
乾燥時に見えているデザイン「O」レイヤー 湿潤時に現れる隠しデザイン「U」レイヤー
輪郭や境界線を黒色など濃色で作成しコントラストを出してください。 「O」レイヤーと重ならない部分に、隠しデザインのカラーを配置してください。

ぬり絵のような表現をする場合、お互いのレイヤーのデザインが重ならないように配置してください。

デザインが付け足されるような表現をする場合
乾燥時に見えているデザイン「O」レイヤー 湿潤時に現れる隠しデザイン「U」レイヤー
「U」レイヤーと重なる部分の濃度は40%以下にしてください。  

デザインが付け足されるような表現をする場合、重なる部分の「O」レイヤーのカラー濃度にお気をつけください。